Another article about a concert of Ichirou Mizuki and Mitsuko Horie:
http://anime.excite.co.jp/report/rid_E1403166629128/pid_1.html
6月15日(日)・よみうり大手町ホールを舞台に、水木一郎と堀江美都子のふたりによるイベント・コンサート「ふたりのアニソン 歌のあゆみ」が開催された。
アニソン界を常にリードしてきたふたりによる本コンサートが10周年を経て、装いも新たなスペシャルバージョンになり、アニソンのあゆみを振り返る。
その日の模様を、ここにお伝えしよう。
TEXT:長澤智典
アニソンは人と人とを繋ぐ力を持った音楽文化!
「アニソンは人と人を結ぶ力がある」
「アニソンは国境を越え、人と人との心を繋ぐツールになれる」
そのテーマをもとに、今回のイベントを仕掛けたのが、この日の司会も担当した、読売新聞社の鈴木美潮プロデューサー。大手町から文化を発信するために誕生した“よみうり大手町ホール”。
同ホールでのイベントにアニソンを組み込んだのも、鈴木美潮プロデューサーが「アニソンは、日本から世界へ発信していくうえで顔となる文化」という確信と 自信を持っているからこそ。しかも、同ホールでの初のアニソン・イベントへ水木一郎と堀江美都子を起用したのも、このふたりこそ、40年以上に渡ってアニ ソンという文化を育成し、文化の発展へ今でも貢献し続けている先導者たちだからこそ。
10月12日(日)には、通算12回目のコンサートをよみうり大手町ホールで開催することも決定している「ふたりのアニソン」は、水木一郎と堀江美都子の両氏が、長く続けているコンサートだ。
ただし今回は、タイトルへ「歌のあゆみ」という言葉も加えているように、いつものシリーズ・コンサートとは多少、趣を変えて実施。言葉通り、ふたりのアニソン・シンガーとしての歩みを通し、アニソン文化や歴史を、楽しみながら検証していく趣旨が盛り込まれていた。
様々なテーマを掲げたブロックを通し、アニソンの魅力と歩みを紹介!
イベントは、水木一郎・堀江美都子のデュエットによる『キミが創る詩』から幕を開けた。以降は、ブロックごとにテーマを設けて進行。
「ふたりのデビュー曲」コーナーで『紅三四郎』(堀江美都子)と『原始少年リュウが行く』(水木一郎)が歌われれば、「代表曲」コーナーでは、『マジン ガーZ』(水木一郎)や『キャンディキャンディ』(堀江美都子)が登場。『コン・バトラーVのテーマ』(水木一郎)では、会場中の人たちが「V・V・ V!」とポーズ。『ひみつのアッコちゃん』(堀江美都子)では、誰もが知るあの呪文も唱えてくれた。
「アニメブーム」を牽引した曲として『キャプテンハーロック』(水木一郎)や『花の子ルンルン』(堀江美都子) を届け、いまだに色褪せない名曲の良さを伝える。「最新ナンバー」コーナーでは『セーラースターソング』(堀江美都子)や『ピザ パスタ ピザ のうた』(水木一郎)をそれぞれ披露し、今でもアニソンの文化へ新しい刺激を与えていく姿勢も見せてくれた。
「弦楽カルテット」を背景に歌うコーナーでは『恋は突然』(堀江美都子)や『ルパン三世愛のテーマ』(水木一郎)を、4本のストリングス系の楽器の音色を 活かしたアレンジのもと、じっくりと歌いあげてくれた。アレンジ次第で様々な表情を見せてくれるのも、アニソンの特色のひとつと実感。
「スペシャルメドレー」コーナーでは『おれはグレートマジンガー』(水木一郎)や『けろっこデメタン』(堀江美都子)という、人気ナンバーを1曲ずつ交代 しながら、ときには互いにコーラスを入れたり踊ったり、フルに参加する形を取りながら進行。場内の人たちも、次々と流れる名曲の数々に大熱狂!
「メッセージ・ソング」のコーナーでは、堀江美都子が『キミのひかり』を。水木一郎が『東北合神ミライガー』を歌い、東日本大震災のことを忘れることな く、ずっと復興の手伝いをしていくこと、そして未来を創る子どもたちにエールを送り続けることを宣言。改めてアニソンや特撮ソングには、人の心を動かす強 い力があることを実感した。
最後は『CROSS FIGHT!』をデュエット。アンコールを含め、全部で33曲も披露。会場に訪れたファンたちにとっては、どれも馴染み深い楽曲ばかり。舞台上から歌が流 れるたびに「Z!」「V・V・V!」など歌詞に合わせた掛け声や合唱をステージ上に返していたのも、ふたりのライブでは、お馴染みの光景。むしろ、一緒に 参加して楽しめるからこそ、ふたりのライブに足を運んでいる人たちばかりとも言えようか。
まさかまさか、水着写真まで登場??!!
曲間には、司会の鈴木美潮プロデューサーが登場。
読売新聞社主催のイベントだけあって、水木一郎・堀江美都子の両氏が生まれた日や、デビューした日の新聞記事など、ふたりのいろんな記念日に合わせた新聞 記事が紹介された。水木一郎の生まれた日に、米の配給が新聞の記事になっていたのには、水木一郎本人が衝撃を受けていた。
他にも、ふたりの若かりし頃の写真や、レコードのジャケット写真を多数紹介。ふたりの、活動初期頃のステージ姿はもちろん、堀江美都子に至っては、10代 の頃の愛らしい表情の写真から、水着姿まで紹介された。さすがに本人は、水着姿には照れていたが、会場に足を運んだファンたちは大興奮状態だった。
歌う前には、それぞれの楽曲の思い出話や、当時のふたりのエピソード話もいろいろと紹介。気がついたら、アッという間の3時間強が経過。40年に渡りアニ ソン界を牽引してきたふたりの話は尽きることがなく、合わせて2000曲を越える楽曲を歌いきることも難しい。限りある濃密なひとときに歴代の人気アニソ ン・ナンバーの数々を耳にすることで、いかにアニソンが語り継がれるべき文化なのかを、笑顔になりながら改めて感じさせられた。
ひとりひとりがアニソンの歴史の証言者!
アニメソングが誕生してから、すでに50年近くの歳月が経過している。しかもその音楽は、今や世界中に伝播し続けられていれば、世界中で、二世代・三世代 に渡って同音楽文化が浸透している。その歴史を、リアルな形で伝え続けている水木一郎と堀江美都子の存在の偉大さを改めて実感。この日のコンサートのよう に、誰かが歴史を持った文化として紹介し、後世へ伝え続けていくことの大切さも改めて感じさせられた。
音楽の教科書はあっても、アニメソングの文化歴史を伝える教科書は存在していない現在。とはいえ、ネット上には無数の「自分の体験を通した歴史」が点在し ている。それをまとめあげる仕事も必要なことだが。同時に、ひとりひとりが体験してきた経験や知識を、ネット上に残しておくことも、未来へ文化財産を残し ていくうえでは大切なこと。ぜひ、あなたなりの視点で、アニソンという文化をネット上に書き記していただきたい。アニソンが時代を越えて継承される音楽文 化である以上、それを享受する側の文献も必要になっていく。その手がかりに、水木一郎・堀江美都子両氏が歌を通してアニソンの神髄を伝え続けているのと同 じように、あなた自身の感じたままを伝えていただけたら嬉しい限り。そんなことさえも感じた、この日のコンサートだった。
セットリストと各種リンク集は次のページ→→→
「ふたりのアニソン 歌のあゆみ」セットリスト
M01.キミが創る詩
M02.たたかえ!ガ・キーン
M03.戦え!七人ライダー
M04.紅三四郎
M05.原始少年リュウが行く
M06.マジンガーZ
M07.コン・バトラーVのテーマ
M08.キャンディキャンディ
M09.ひみつのアッコちゃん
M10.ぼくらのバロム1
M11.アクビ娘
M12.キャプテンハーロック
M13.花の子ルンルン
M14.セーラースターソング
M15.ピザ パスタ ピザ のうた
M16.あしたがすき
M17.グローイングアップ
M18.恋は突然
M19.ムーへ飛べ
M20.セイリング未来へ
M21.ルパン三世愛のテーマ
M22.おれはグレートマジンガー
M23.緑の陽だまり
M24.バビル2世
M25.けろっこデメタン
M26.地獄のズバット
M27.魔女っ子チックル
M28.はるかなる愛にかけて
M29.ボルテスVの歌
M30.キミのひかり
M31.東北合神ミライガー
M32.CROSS FIGHT!
EN1.Dear Friend
水木一郎 公式サイト
http://www.mizuki-spirits.com/
水木一郎 公式facebook Page
https://www.facebook.com/aniki.IchiroMizuki
水木一郎 公式twitter
https://twitter.com/aniki_z
堀江美都子 公式サイト
http://www.micchi.net/
堀江美都子 公式ブログ
http://blog.excite.co.jp/mitsuko-horie
鈴木美潮 公式Twitter
https://twitter.com/340age26
コロムビア 公式サイト
http://columbia.jp/
コロムビア内「水木一郎」ページ
http://columbia.jp/artist-info/mizuki/
コロムビア内「堀江美都子」ページ
http://columbia.jp/artist-info/micchi/
YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/culture/special/donna/
鈴木美潮 コラム連載中! 読売プレミアム
http://premium.yomiuri.co.jp/pc/#!/list_mishio
よみうり大手町ホール 公式サイト
http://yomi.otemachi-hall.com/