「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」
https://www.4gamer.net/games/084/G008433/20191024140/
「ワイルドアームズ」シリーズ ボーカルコンサート「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」をレポート。“渡り鳥”達の宴が再び
ライター:稲元徹也 カメラマン:佐々木秀二
公演が行われた市川市文化会館
Aetasは2019年10月14日,「ワイルドアームズ」シリーズのボーカルコンサート,
「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」を,千葉県の市川市文化会館にて開催した。
この公演は,昨年12月に横浜で行われた
「Score Re;fire #1 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert~」(
関連記事)の再演という位置付けながら,作曲家・
なるけみちこ氏の監修のもと,セットリストを一新。“渡り鳥”達からのリクエストによる楽曲が追加されたほか,
岩垂徳行氏,
穴沢弘慶氏による新たなアレンジ楽曲が用意されるなど,前回来場した人もあらためて楽しめる内容となっていた。本稿ではその模様をお届けしていく。
当日の演奏楽曲のなるけ氏による解説が掲載されたパンフレットをはじめ,記念グッズも販売されていた |
ロビーに設置された「渡り鳥ボード」。渡り鳥の形のステッカーを来場者が自由に貼り付けられた。ボードには出演者のサインやメッセージも。写真に収める来場者も多数 |
前回,ステージで使われていたたき火のセットはロビーに置かれ,フォトスポットとなっていた
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ボーカルコンサート「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」を控えたなるけみちこ氏を直撃。2度目のコンサートへの意気込みを聞く
「WILD ARMS」シリーズのボーカル曲を集めたコンサート,
「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」が,2019年10月14日に開催される。昨年12月に続く2度目の公演となるが,選曲や演出など前回とは違った趣向もあるとのこと。その内容について,監修を手がける作曲家
なるけみちこ氏に話を聞いた。
「Score Re;fire #2 ~WILD ARMS Vocal Songs Concert 2019~」公式サイト
「ワイルドアームズ」シリーズのアルバムジャケットをフィーチャーした映像とともに流れる
「Overture」から
「Lullaby」,そして「どんなときでも、ひとりじゃない」へとつながるオープニングでコンサートはスタート。
「Lullaby」では,冒頭から
麻生かほ里さん,
織田かおりさん,
SAK.さんの3人の歌姫による美しいハーモニーで,客席を魅了した。
曲間のMCにはなるけ氏が登壇。公演直前に日本に上陸した台風19号で被害に遭った人へのお見舞いのメッセージを届けるとともに,「この状況下で,私達ミュージシャンにできることは,高い志で質の良い音楽をお届けするために,いつものように全力で演奏することにほかならない」と「ワイルドアームズ」の楽曲のファンである“渡り鳥”達に向けてメッセージを贈り,来場者やニコ生の視聴者には「ようこそ,お帰りなさい」と挨拶した。
「ワイルドアームズ」シリーズではおなじみのボーカリストの麻生さん,織田さんに加え,コーラスのSAK.さんによる歌声は今回も健在。楽曲を演奏する「渡り鳥バンド」も,前回とほぼ同じメンバーで,ギターの
太田光宏さんをバンドマスターに,ホーンやパーカッション,ヴァイオリンなどを加え,「ワイルドアームズ」のボーカルサウンドの世界観をこの場に構築した。
当日のセットリストは,販売されたパンフレットなどで事前に明らかにされていたものの,その内容を楽しみにしていた人も多かったようで,楽曲が出演者から明かされるたびに大きな歓声が上がっていたのが印象的だ。
5曲目の
「Sky High! Fly High!!」は今回初演奏された曲で,麻生さんも「レコーディング以来,初めて歌います」と告白。そのほかにも
「夜空~奇蹟」のメドレーなど,いくつかのリクエスト曲を演奏している。
休憩を挟んで後半1曲目の
「描いた未来を画架に掛ける」は,当日唯一のインストゥルメンタル曲。ゲームミュージック然とした,誰が聴いても熱くなるようなメロディで,途中には各パートのソロ演奏が入るアレンジなども施され,客席の渡り鳥達はバンドメンバーの腕前に酔いしれた。なるけ氏は後のMCで「バンド編成でゲームBGMだけのコンサートも,いつかはやってみたい」とコメントしていた。
織田さんがメインボーカルをとる
「誰がために」と
「本気の嘘」も演奏。
「ワイルドアームズ クロスファイア」でのレコーディング時はまだ高校生だったという織田さんは,「(シリーズの)長い歴史の中で,私が歌ったのはこの2曲だけなのに,今回も呼んでいただいてありがとうございます」と挨拶し,コーラスに入った麻生さんに「麻生さんにハモってもらえるなんて,私からギャラを払います(笑)」と頭を下げて客席を笑わせたが,このコンサートには欠かすことのできない存在感のある歌声であることは,来場者の誰もが確信したことだろう。
MCではサウンドディレクターとアレンジャーとして携わる
岩垂徳行氏と,同じくアレンジャーの
穴沢弘慶氏も登壇し,今回新たに作られたTシャツやステッカー,そして公演のパンフレットなどの物販アイテムを紹介。Tシャツにある上下逆向きに「I'll fly to you wherever you are.」と書かれたメッセージには,着ている人が落ち込んで下を向いたときに読めるように,という意図が込められていると解説していた。