Note: there are photos in the linked article, but the forum wouldn't let me post the article with the photos included.
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NEWS
2024.08.18
梶浦由記、Yuki Kajiura LIVE vol.#20~日本語封印20th Special~ ツアー、千秋楽公演のオフィシャルライブレポート公開!
作曲家の
梶浦由記が8月3日、自身20回目となるライヴ「Yuki Kajiura LIVE vol.#20~日本語封印20th Special~」の国内公演を埼玉・大宮ソニックシティで締めくくった。“日本語封印”とは、梶浦が作ってきた膨大な作品群の中から日本語以外(英語や造語など)の歌詞が付いた楽曲のみを演奏するというもの。つまり、数々のアニメやテレビドラマ関連の曲の中でもキャッチーで日本語詞が付くことの多い主題歌類を外すということであり、ライヴの盛り上がりという観点からは不利になりそうなものだが、日本語以外の曲だけで遜色なくライヴを成立させてしまうところが梶浦音楽のすごさでもある。実は2008年に開催した第1回のライヴが“日本語封印”であり、2023年のデビュー30周年イヤーを経て「ここで一度原点に帰ろう」という意図もあったのだという。
ピアノの梶浦と共に楽器を演奏するのは(バックバンドならぬ) FRONT BAND MEMBERSの面々。是永巧一(ギター)、佐藤強一(ドラム)、髙橋“Jr.”知治(ベース)、今野均(ヴァイオリン)、赤木りえ(フルート)、中島オバヲ(パーカッション)、大平佳男(マニピュレーター)という、長きにわたり梶浦の音楽を支えてきた鉄壁の布陣だ。また、入れ代わり立ち代わりしながら複雑なヴォーカルワークを聞かせる“歌姫”は、KEIKO、YURIKO KAIDA、Joelle、rito、LINO LEIAに加え、今回のライヴではゲストヴォーカルとして伊東えりが全公演に参加したほか、6月2日の公演初日から参加してきたレギュラー歌姫のKAORIが産休のため、この日の千秋楽のみHikaruが登場することとなった。
梶浦らしい不穏な雰囲気のオーバーチャーから続くオープニングナンバーは、ツアー開始時にはまだ放送中だったテレビドラマ「アンチヒーロー」のメインテーマ。KEIKO、YURIKO KAIDA、Joelle、rito、LINO LEIAの歌姫5人が横一列に並びハーモニーを奏でると、原曲にも参加した伊東えりがゆっくりと登場し、パワフルで存在感のある歌声を響かせる。たちまち場内に厳粛かつ壮大な世界が広がり、そのまま『the four rings』『absolute configuration』『E.G.O.』とアニメの戦闘曲を続ける。本場欧州のオペラのような濃密な音楽で聴衆にカタルシスを与えていった。
テレビドラマ「キッチン革命」のメインテーマ、NHK「経済羅針盤」のために作られた『voyagers』、NHK「歴史秘話ヒストリア」初代オープニングテーマの3曲は、梶浦いわく「私にしては明るい曲たち」。『キッチン革命・メインテーマ』のイントロで佐藤強一と中島オバヲが“おたま”で鍋を叩くユニークな演奏を見せると、『voyagers』では歌姫たちの爽やかなハーモニーに今野のヴァイオリンと赤木のフルートが彩を添え、Kalafina『storia』の原曲としても知られる『Historia:opening theme』へと繋げられた。
続くセクションで演奏された英語詞の5曲は、英語ネイティブのJoelleが主にメインヴォーカルを務めた。いずれも梶浦のソロアルバム『FICTION』『FICTION II』に収録されており、ライヴでもたびたび披露されている、比較的ファンにはおなじみのナンバーだ。高い技術と豊富な経験に裏打ちされたFRONT BAND MEMBERSの演奏は安定感抜群で、ヴォーカル陣のハーモニーと楽曲の魅力を際立たせる。『I swear』ではKEIKOが主旋律を担い、柔らかく深みのある歌声で聴衆をときめかせた。
ライヴ中盤では、再び伊東のヴォーカルをフィーチャー。NHK「グレートネイチャー」の挿入歌として書かれた『Gaia』で大自然を思わせる壮大なハイトーンを披露した伊東は、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」で印象的に使われた通称“マミさんのテーマ”こと『Credens justitiam』では透明感あふれる高貴な歌声を響かせる。『hepatica』『godsibb』はいずれもゲーム「Xenosaga III」のために書かれた楽曲。『hapatica』で梶浦のリリカルなピアノ伴奏と息の合った歌唱を披露すると、『godsibb』では激しさを増したサウンドの中、唯一無二の高音ヴォイスで空間を支配した。
続く『in the garden of sinners』『ARIA』『Sprinter』はいずれも劇場アニメ『空の境界』の楽曲であり、KAORIからHikaruへメンバー交代したことで大きく変更された部分となる。オーバーチャー的な位置づけの『in the garden of sinners』をKEIKOとJoelleのハーモニーで聞かせると、そのままKalafinaのシングルにもなった『ARIA』へと移行。ここで満を持してHikaruがステージに現れ、KEIKO、Joelleと共に持ち前の熱い歌声を放つ。その『ARIA』と両A面シングルだった『sprinter』のイントロを是永が奏でた瞬間、観客が総立ちになり、盛大なクラップが湧き起こった。千秋楽だけのサプライズともいえる選曲は、ファンを歓喜させる結果となった。
アンコールは『Prologue』『蒼穹のファンファーレ』と、FictionJunction名義の最新アルバム『PARADE』収録のナンバーからスタート。5人の歌姫が横一列に並び、明るく華やかな歌声を重ねる。アニメ「MADLAX」の挿入歌『nowhere』はFictionJunction YUUKA名義で発表された人気曲で、冒頭のバスドラムの四つ打ちが聞こえた瞬間、観客が歓声を上げクラップを打ち鳴らす。ここで再びHikaruがメインヴォーカルで参加、ほかの歌姫たちと右腕を天空に突き上げ観客を熱狂させた。
この日最後のMCでは、6月9日に神奈川県民ホールにて行われた公演が9月14日にCS放送TBSチャンネル1にてオンエアーされるとの情報も、そして今年11月に開催されるAsiaツアー及び新情報として梶浦から次回ライヴ『Yuki Kajiura LIVE vol.#21』の開催が発表された。2021年の『Yuki Kajiura LIVE vol.#16』以来となる“Soundtrack Special”(※歌がほぼないインストゥルメンタル曲中心の公演)が含まれるとのことで、観客から大きな歓声が上がる。華やかな歌姫がいなくても、キャッチーな歌入り曲がなくても、FRONT BAND MEMBERSの演奏だけでオーディエンスを満足させてしまうところもYuki Kajiura LIVEならでは。いずれにせよ、来年もまたYuki Kajiura LIVEがある――。そんな喜びが、観客だけでなく梶浦本人の表情からも伝わってきた。
最後のナンバーは、NHK「歴史秘話ヒストリア」のために作られたKalafinaの『into the world』。Hikaruも参加し、みんなで届ける壮大で美しい『into the world』。デビュー30周年を経てなお音楽作りに邁進する梶浦由記が、ここからどんな“world”を見せてくれるのか、さらに期待が膨らむ一夜となった。
●ライブ情報
-Asia Tour-
Yuki Kajiura LIVE vol.#20~Asia Tour 20th Special SETLIST~
中国・広州:11月 8日(金)亜運城総合体育館
中国・上海:11月10日(日)静安体育センター
タイ・バンコク:11月15日(金)Union Hall
マレーシア・クアラルンプール:11月17日(日)Zepp Kuala Lumpur
-出演-
梶浦由記(Piano/Chorus)
Vocal:KEIKO・YURIKO KAIDA・Joelle・rito・LINO LEIA
Guest Vocal:Hikaru
MUSICIAN:FRONT BAND MEMBERS
[是永巧一 (Guitar)、佐藤強一 (Drums)、髙橋“Jr.”知治 (Bass)、今野 均 (Violin)、赤木りえ(Flute)、中島オバヲ (Percussion)、大平佳男 (Manipulator)]
チケット販売等、詳細は後日下記SNSで発表
・上海・広州
https://weibo.com/7755164033
・クアラルンプール
https://www.facebook.com/animefestivalasia
・バンコク
https://www.facebook.com/AVALONLIVE
Yuki Kajiura LIVE vol.#21
2025年7月26日(土)大阪・NHK大阪ホール
2025年7月27日(日)大阪・NHK大阪ホール
2025年8月1日(金)東京・昭和女子大学人見記念講堂
2025年8月2日(土)東京・昭和女子大学人見記念講堂
2025年8月10日(日)東京・オーチャードホール ※Soundtrack Special
2025年8月11日(月・祝)東京・オーチャードホール ※Soundtrack Special
2025年8月16日(土)愛知・PORTBASE
2025年8月17日(日)愛知・PORTBASE
2025年8月23日(土)埼玉・大宮ソニックシティ大ホール
2025年8月24日(日)埼玉・大宮ソニックシティ大ホール
※詳細は後日発表
●番組情報
「Yuki Kajiura LIVE vol.#20 ~日本語封印20th Special~」神奈川県民ホール公演(全曲ノーカット版)
CS放送TBSチャンネル1
2024年9月14日(土)21:00~23:30放送
-出演-
梶浦由記(Piano/Chorus)
Vocal:KAORI・KEIKO・YURIKO KAIDA・Joelle・rito・LINO LEIA
Guest Vocal:伊東えり
MUSICIAN:FRONT BAND MEMBERS
[是永巧一 (Guitar)、佐藤強一 (Drums)、髙橋“Jr.”知治 (Bass)、今野 均 (Violin)、赤木りえ(Flute)、中島オバヲ (Percussion)、大平佳男 (Manipulator)]
「スカパー!番組配信」にてPCやスマホでもご覧いただけます。
放送から1週間アーカイブ視聴も可能です。
TBSチャンネル公式サイト
https://www.tbs.co.jp/tbs-ch/information/2024_0609_2030.html
TBSチャンネルSNS公式アカウント
https://x.com/tbschannel
●イベント情報
Fate/stay night 20周年記念コンサート
https://concert.fate-sn.com
9月21日(土)横浜BUNTAI [Heaven’s Feel]公演
9月22日(日)横浜BUNTAI [Unlimited Blade Works]公演
※梶浦由記の出演は9月21日(土)
HIGHWAY STAR PARTY2024 SHIBYA JUNCTION
https://www.highwaystarparty.com
9月22日(日) LINE CUBE SHIBUYA DAY1
9月23日(月・祝)LINE CUBE SHIBUYA DAY2
※梶浦由記の出演は9月23日(月・祝) DAY2
●リリース情報
梶浦由記 / FictionJunction
LIVE Blu-ray
「30th Anniversary Yuki Kajiura LIVE vol.#19 ~Kaji Fes.2023~」
発売中
購入はコチラ
https://kajiurayuki.lnk.to/KajiFes.2023
関連リンク
梶浦由記オフィシャルサイト
https://fictionjunction.com/