Review of "Brass Up" concert with Shoko Nakagawa (Shokotan), and
Hiroshi Kitadani of JAM Project.
http://www.4gamer.net/games/240/G024082/20140502064/
2014/05/02 21:00
ニュース
アニメとゲームの名曲がブラスで轟いた。田中公平氏と伊藤賢治氏のコラボコンサート「BRASS UP! Z~!!」をレポート
ライター:馬波レイ カメラマン:増田雄介
2014年4月20日,池袋の東京芸術劇場にて,作曲家の田中公平氏と伊藤賢治氏のコラボコンサート「BRASS UP! Z~!!《ブラスサウンドで知る田中公平と伊藤賢治の正体》~おまけライブ付きだよ~」が開催された。
田中氏と伊藤氏の代表的な楽曲をブラスバンドによって演奏するという趣旨は,事前に掲載したインタビュー(関連記事)どおりだったが,実際に目の当たりにしたコンサートの中身は,こちらの期待度をさらに上回る熱さとなっていた。
東京佼成ウインドオーケストラによる素晴らしい演奏,それをさらに盛り上げる豪華なゲスト,オマケのバンド演奏を含めた3部構成というボリューム感など,どこをとっても満足度の高いコンサートになっていた。そんな当日のステージの模様を,可能な限り詳細にレポートしていこう。
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
ロビーには,出演者達のCDなどを販売する物販コーナーも。この「ガンバスター交響詩」と「御旗のもとに」を収録したCDは,この会場のみでの限定販売品とあって,来場者の多くが購入していた様子。ちなみに,コンサート開始前に物販に立つシークレットゲストの姿を見かけた人がいたとかいないとか……
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
伊藤氏が楽曲を手がけたスマホ用街づくりRPG「ルベルベッツォ」の開発を手がけるさくらソフトが,今回のコンサートに協賛。ブースには伊藤氏のサイン色紙が当たる抽選ガチャが用意されていた。同社が開発を担当する「真・恋姫†夢想~乙女乱舞~」や「サクラ大戦 for Mobage(仮)」は事前登録受け付け中だ
開幕から名曲のオンパレード!
ボーカルゲストも登場して盛り上がった第1部
コンサートの1曲目は「ロマンシング サガ -ミンストレルソング-」より「オーバーチュア~オープニングタイトル<メドレー>」。ゲームと同じく,コンサートの幕開けにふさわしい一曲である。弦楽器のあるフルオーケストラと比べると,ブラスらしく明るく張りのある音色になっていたのが印象的。とくにオーバーチュア後半で高らかに吹き鳴らされるトランペットは,“鳴っている”感の強い吹奏楽ならではの音色がマッチしていた。
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
吹奏楽団としては日本でトップクラスの実力を誇る東京佼成ウインドオーケストラの素晴らしい演奏。指揮を担当するのは渡辺一正氏
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
演奏後には本日の主役である田中氏と伊藤氏が登場。「ブラス……ゼーット! にお越しくださいましてありがとうございます」とポーズを決めるなどし,早くも場内からの大歓声を集めていた
2曲目は,日本では初演となる「ガンバスター交響詩」。アニメ「トップをねらえ!」の劇伴(BGM)を元に構成された楽曲だけに,序盤では名シーンを彩った静かな曲たちが奏でられていき,“デンドンデンドン”のティンパニで始まる後半の山場「ガンバスターマーチ」へとつながる。マーチにピッタリな力強いラッパの鳴りに,嫌が負うにも盛りか上がる。
勇壮なマーチが終わると,一転して「オカエリナサイ」で有名なラストシーンを奏でる静かなパートへ。フルートからトランペット,オーボエが憂いを含んだフレーズをリフレインしていき,クライマックスへと上り詰めていく。12分30秒という長い楽曲だったが,それを感じさせない熱演だった。
ここで伊藤氏が単独で登壇すると「サガの曲を3曲演ります」と発言し,「必殺の一撃~死闘の果てに」「四魔貴族バトル」「バトル #4」を連続しての演奏に。とくにサガフロンティアの「バトル #4」は,生演奏そのものが初めてということで,伊藤氏自身も観客と同じく気持ちが高ぶっていたようだった。
メロディをトランペットが担当する「必殺の一撃~死闘の果てに」。マーチっぽくはねたノリが,スポーツの応援でも映えそうなアレンジに。「四魔貴族バトル」は,ドラムが軽快なビートを刻むオリジナルに近いアレンジ。とくに,Bパートに入る前に駆け上がる“ダダダ ダダダ ダダダ”のフレーズは,聴いているだけでも力が入る。勇敢さをそのまま音にしたような,ブラスらしさに満ちていた。生演奏では初演となる「バトル #4」は,木管の怪しげな響きから静かにスタート。ティンパニの響きとホルンの音色がなんとも格好いい。後半には,木管と金管がバトルしあうように主旋律を取り合い,最後には“ジャーン”という銅鑼の音でフィニッシュを迎えた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
“イトケン節3連発”を受けてステージに登場した田中氏は「私も黒玉(細かな音符)が多くて演奏するのにたいへんな曲を書くんだけど,もっとたいへんな人がいた!」と語り,場内を笑わせる。「演奏が長く続くと口が疲れますよね?」と楽団員達を和ませながらの名MCを披露していた。
そしてこの日,一人目のゲストとして「ジョジョ ~その血の運命~」のシンガー・富永TOMMY弘明氏を呼びこむ。吹奏楽団を従えてのステージは初めてとのことで,やや緊張気味の様子を見せていたTOMMY氏だったが,そこはプロ。いざ演奏が始まれば,ブラスの力強さに負けないパワフルな歌声を披露。チューバの低音とユニゾンする「その血の運命」のフレーズで,会場内をヒートアップさせていた。
赤いコートにテンガロンハット姿の巨漢であるTOMMY氏に「どこのプロレスラー?」と,田中氏が思わずコメントする一幕も
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
続いて田中氏が呼び込んだのは,2人目のゲスト・きただにひろし氏。共に海外公演を行っている両氏だけに,「『ワンピース』の曲では会場全員での大合唱になるんだけど,みんなTVサイズしか知らないから2番になると声のトーンが下がる」といった珍エピソードを披露。息ピッタリの掛け合いに,場内は笑いに包まれた。
そんなきただに氏が披露したのは,アニメ「ワンピース」の主題歌「ウィーゴー!」。空気を切り裂くトランペットのとどろきが冒険のワクワク感を感じさせる軽快なナンバーだ。間奏にフルートとクラリネットのソロが入るなど,この日だけのブラスアレンジとなっていた。
田中氏との共演を重ねていることもあってか,非常に堂々とした歌いっぷりのきただに氏。実はステージ袖で,田中氏も一緒になって歌うのが恒例なのだとか
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
1部を締めくくったのは,「月英学園-kou-」から「天地神人(てんちじん)」と,「サクラ大戦3」の主題歌「御旗のもとに」。
曲の出だしの“ターラーラー”なフレーズが実にイトケン節な天地神人は,ラストバトルの曲にふさわしい,クライマックス感のある盛り上がりを演出。複雑かつ重厚に入り組んで鳴り響く楽器のサウンドが,荘厳さを生み出していた。
続く,御旗のもとには,田中氏のコンサートでは終盤で演奏されることが多いが,この日は1部のトリに。Aメロでは聴き慣れたボーカルに代わり,クラリネットとサックスがメロディを歌い上げる。Bメロでは金管が主体となってメロディを鳴らす。間奏ではフルート,ピッコロが可愛らしく演奏された。ブラスの構成を活かしたアレンジに,思わず感嘆のため息がこぼれるほど。
クライマックスを飾るにふさわしい,ドラマチックな2曲を演奏……と思いきや,あくまで1部の最後。ただし,休憩時間に来場者の顔を見回してみたところ,1部だけでも“お腹いっぱい”な様子であった
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
2人の共作であるアーケード版パズドラを初お披露目
しょこたんも負けじと熱唱した2部
20分の休憩を挟んで再開した2部の幕開けを飾ったのは,「カルドセプト セカンド」から「プロローグ」。伊藤氏がフリーランスとなって初めて手がけた曲ということで,ある意味2部のスタートにマッチした楽曲である。メロディを奏でる楽器が,オーボエ→クラリネット→フルートと転じていく様がなんとも叙情的だ。
2部のスタートは「カルドセプト セカンド」。田中氏が「伊藤君は人を引き寄せるマジックがある」と語ると,伊藤氏は食い気味に「ごちそうしてもらってまーす!」と明るく語り,お2人の仲の良さがうかがえた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
続いては田中氏作・編曲による「交響組曲 ONE PEACE」。この曲について田中氏は,元々はミュージシャンからの依頼で木管五重奏として書いたが,海外でのコンサート用にオーケストラ版に編曲をし,さらにこの日のために吹奏楽用に編曲した経緯があると説明。
気になる楽曲はというと,アニメの冒頭で聴くアバンタイトルより始まり,木管楽器がメロディを彩る悲しげな曲,大海原を思わせる雄大な曲,そして強敵との戦いを想起させる曲へと楽章を進めていく。最後の楽章は,まるでサーカスを思わせるようにホルンが跳ねるコミカルな調子に,徐々に主題歌「ウィーアー!」 のフレーズが入り混じり,最後には全パートが一体となってマーチ調のウィーアー!を奏で,クライマックを盛り上げた。
原作の持つさまざまなシーンを思わせる,複数の楽章で構成された交響組曲。演奏後のMCでは,「“ブンチャブンチャ”が楽しいですよね」(田中氏),「メリーゴーラウンドみたいな曲調」(伊藤氏)と,両氏は語っていた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
ここからの3曲は,ご存じ「パズル&ドラゴンズ」の楽曲。「今の時代はワンピースとパズドラ,あと初音ミクをいれたら問題ない!」と言い切った田中氏の発言も,あながち大げさではない。
ちなみに「パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―」では,作曲・伊藤氏,編曲・田中氏という形で共作が実現。今回も,4月24日の本格稼働に先駆けて「パズドラアーケード OP&END TITLE」が演奏された。こちらは出だしからファンファーレが高らかに鳴り響くという華やかな楽曲。後半のエンディング曲は,木管が静かに,かつ力強く盛り上げていくドラマチックな曲。激闘の後を振り返るかのように,オープニングのメロディを引用しながらトランペットのソロで終わる。
アーケード版パズドラの楽曲は“イトケン節”と“公平節”のコラボレーションという,なんとも豪華なものに。「今度は逆(私の作曲)でやってね!」といわれ,伊藤氏が返事に詰まるシーンも
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
続いての「パズドラメドレー」は,スマホ版のBGM全曲をメドレー形式にしたもの。木管楽器が静かに語りだしたのはノーマルダンジョン曲「Departure」。曲が進むに連れて金管楽器も加わり盛り上がりを増していく。間髪を入れずに始まったボス曲「Walking Through The Towers」は,緊張感を煽るかのようにティンパニが鳴り響き,トランペットのソロが少し物悲しげなメロディを奏でる。
一転,明るい曲調で滑りだしたのはテクニカルダンジョン曲「A New Journey」。主旋律を奏でるトランペットのアンサンブルが,どうにも気持ちをワクワクさせる。ボス曲「The Orb Festival」は,アップテンポなバッキングの上をゆっくりとしたメロディが流れるという,ザ・イトケン節。クラリネットとフルートのソロがフィーチャーされていたが,すさまじい早さの運指を見せて観客を驚かせていた。
メドレー最後の曲は,コラボダンジョンのボス戦で流れる「Dragon's Den」。トランペットがスタッカートを刻む曲頭から力強い旋律で盛り上げる曲割までを,非常に力のこもった演奏で走り切ると,会場が割れんばかりの拍手に包まれていた。
スマホ版が累計2600万ダウンロードを達成し,もはや国民的ゲームと評しても過言ではないパズドラの楽曲。演奏が進むにつれて奏者達も自然と体が動いてしまうような,熱のこもった演目となった
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
パズドラ最後の曲は,こちらもヒット作「パズドラZ」から。爽快なバトル曲「バトル -天地鳴動-」をまるで序曲のように演奏すると,主題歌「さかさま世界」のイントロとともにステージにはしょこたんこと中川翔子さんが登場。伴奏に負けない力強い歌声に,オーディエンスも手拍子で応えていた。
堂々とした歌いっぷりを見せたしょこたんだが,曲後のトークでは「人類最強のお二人の素晴らしいコンサートに参加させていただき,人生で一番魂が震えております」と“ヲタトーク”が暴走。アニメやゲームがどれがけ素晴らしいものかをマシンガンのように語っている姿に,田中氏と伊藤氏は圧倒されていた。
青いシックなミニドレスにリボンという装いで登場した,中川翔子さん。ブラスに負けない迫力ある歌声と,恐縮しながらも早口でまくし立てる演奏後のギャップに,場内の誰からもなんともいえない笑いがこぼれた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
止まらぬしょこたんのヲタトークを諌めるかのように,田中氏は「僕からのリクエストです」と「空色デイズ」を歌ってもらうことを提案。元曲はバリバリにビートのきいたロックだけに,どうブラスアレンジされるかと思いきや,サビのアンサンブルが原曲以上のドラマチックなことに。アウトロも疾走感を増している,ナイスなアレンジとなっていた。
歌手としても貪欲に活動を続けるしょこたんを代表する一曲「空色デイズ」を迫力満点に唄い上げた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
気がつけば2部も最後の曲に。再びゲストのTOMMY氏ときただに氏が加わり「ウィーアー!」を,なんとデュエットバージョンで披露した。
ハイトーンなきただにさんのメロディに,迫力あるTOMMYさんのハモリが加わるという,このコンサートだけのコラボレーションに,観客はいまにも立ち上がらんばかりの熱狂。最後は観客席も一緒になってウィーアー!の大合唱となっていた。
迫力あるブラス演奏に乗せてふたりの歌手が「ウィーアー!」をデュエット。間奏ではアルトサックスのソロが鳴り響くなど,このコンサートを体現するかのような素晴らしいアレンジとなっていた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
田中氏と伊藤氏が生バンドで競演!
豪華過ぎるオマケの3部
2部が終わり,ここで再度休憩……かと思いきや,ステージには田中氏と伊藤氏の姿が。3部に向けてのステージ転換が続く中も,2人がトークを続けるといううれしいサプライズが待っていた。アニメやゲーム楽曲を通じて日本独自のブラス文化をもっと世に広めたい気持ち,そしてそのここ数年で盛り上がりは確実に来ているといった熱い思いを語った。
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
さらに田中氏は,伊藤氏に「ちょっとつないでおいて」と言い残すとステージを去り,伊藤氏が困惑していると楽譜を持って再登場。そして突然ピアノでの弾き語りを始め,自身が持ち歌「つばさ」を高らかに熱唱した。このサプライズにファンは大喜びだが,なんでもあまりの曲目の多さからセットリストに入りきらなかったため,急きょこのタイミングで歌ったのだとか。なんという過剰なサービス精神!
信じれば夢は叶うというテーマの「つばさ」を歌い上げる田中氏。クライマックスにはセッティングを終えたバンドの演奏も加わり,3部開始前だというのに感動的なムードに
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
そしていよいよ3部がスタート。ピアノの田中氏,キーボードの伊藤氏に,川村 竜氏(ベース),岩瀬立飛氏(ドラム),鈴木直人氏(ギター)を加えた編成で,バンド演奏が披露された。
最初の演目は,ゲストにヴァイオリン奏者の土屋玲子さんを加えて,伊藤氏の代表作のひとつ「サガ」シリーズから「下水道」「邪聖の旋律」「七英雄バトル」の3曲。基本的なアレンジは伊藤氏のコンサートやアレンジCDで聴けるものと同様だが,バンド編成が異なることもあって,ジャズっぽさすら感じさせる“生感”の強いテイストに仕上がっていた。
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン― パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
流麗なヴァイオリンの旋律を響かせた土屋氏。サガシリーズからの3曲を演奏し,七英雄バトルには特に大きな拍手が贈られていた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
続いてステージに登場したのは,シークレットゲストである声優の岩男潤子さん。ステージに出てきただけで「すごい気持ちいいですねぇ~!」との天然(?)発言。おっとしりた口調も手伝って,場内はほんわかした空気に包まれた。
そんな岩男さんが披露したのは,田中氏が作曲を手がけ,岩男さんが歌ったセガサターン用ソフト「ドラゴンフォースII -神去りし大地に-」の主題歌「あなたをまた戦いに誘うとしても」。先ほどまでの可愛らしい語り口から一転,伸びやかな歌声で,戦いに向かう恋人を思うヒロインの心情を切々と歌い上げた。
岩男さんによる2曲目は,アニメ「創聖のアクエリオン」主題歌。アニソンカバーアルバム「-Anison Acoustics-」にも収録された一曲だが,華美すぎないジャジーな伴奏と,透明感のある岩男さんのボーカルとが渾然一体となり,暖かな音楽がホールを包み込んでいくかのようであった。
先日のパリ公演でもシークレットゲストで登場したという岩男潤子さん。開演前に物販ブースで売り子をしていたことも,田中氏から明らかにされていた。なお,ムーディーな伴奏と切なげなヴォーカルとで披露された「創聖のアクエリオン」について,田中氏は「ホールのエコー鳴りが彼女の歌とマッチしていたね」とコメント
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
ここで再び,しょこたんがステージに登場。「ステージ袖でソワソワソワソワしながら,岩男様の美しい歌声に,心が濾過されました」と,なぜかキョドりながらコメント。そんなしょこたんは,アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」主題歌「残酷な天使のテーゼ」と,田中氏の代表曲の一つ「サクラ大戦」の「ゲキテイ!」を熱唱。とくに後者に関しては,「歌謡ショウに通っていたので,夢が叶いました!」とコメントしたように,間奏でのセリフまでをバシッと決めていた。
NHK-FMでMCを務める「アニソンアカデミー」に,ゲストとして招いた縁から,5月4日,5日に開催されるバースデーライブの音楽監督を田中氏に受け持ってもらったというしょこたん。続いての一曲は,そのライブのテーマ曲である「オアシス」を初披露した。「どこかにあるオアシス探して」「レベルを上げよう夢の旅人」という明るく前向きな歌詞が,自身が前向きに掴んだ現実とあわせるかのように,熱く熱く歌い上げた。
しょこたん自身のライヴやカバーアルバムでも歌唱している「残酷な天使のテーゼ」だが,この日は川村氏が編曲を手がけたラテン・アレンジに乗せて披露。続いては「サクラ大戦の出演者以外がステージで披露するのは珍しい」(田中氏)という「ゲキテイ!」を熱唱。横山智佐さん懐妊の報に,しょこたんからお祝いのメッセージも飛び出した。さらに,田中氏がしょこたんのために書き下ろした「オアシス」も初披露。キャッチーな“公平メロディ”としょこたんの迫力あるボーカルが合わさった,力強いチューンとなっていた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
「最後はみんなで歌おうか!」という田中氏の掛け声で,この日のゲスト出演者が全員ステージに登場。全員一丸となって「ウィーアー!」を熱唱すると,ホールを埋め尽くした来場者も一緒になって大合唱。クライマックスでは,まるでコンサートが終わるのを名残惜しむように,田中氏の合図とともに,転調&テンポアップして,何度もサビが繰り返されるという展開に,来場者も拳を突き上げて応えるという大熱狂のままエンディングを迎えた。
最後はゲストが全員再登場して「ウィーアー!」を大合唱。打ち込みを使わないバンド演奏ならではの盛り上げ方法で執拗なまでに繰り返されるサビに(ゲスト歌手はてんやわんやだったが),会場全体が熱狂の渦に包まれた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
最後の最後に,田中氏と伊藤氏がカーテンコールでステージに登場。地声で「本日はどうも,ありがとうございました!」と叫び,3時間超にも及ぶコンサートは大興奮のままに幕を閉じた
パズドラ バトルトーナメント ―ラズール王国とマドロミドラゴン―
BRASS UP! Z~!!
《ブラスサウンドで知る田中公平と伊藤賢治の正体》
~おまけライブ付きだよ~
セットリスト
■1部
M1:オーバーチュア~オープニングタイトル(メドレー)
from「ロマンシング サガ -ミンストレルソング-」
M2:ガンバスター交響詩
from「トップをねらえ! 1,2」
M3:必殺の一撃~死闘の果てに
from「サ・ガ2 秘宝伝説」
M4:四魔貴族バトル(メドレー)
from「ロマンシング サ・ガ3」
M5:バトル #4
from「サガ フロンティア」
M6:ジョジョ~その血の運命~
from「ジョジョの奇妙な冒険」
M7:天地神人
from「月英学園 -kou-」
M8:御旗のもとに
from「サクラ大戦3」
■2部
M1:プロローグ
from「カルドセプト セカンド」
M2:ウィーゴー!
from「ワンピース」
M3:交響組曲「ONE PEACE」
from「ワンピース」
M4:パズドラアーケードOP&END TITLE
from「パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-」
M5:パズドラメドレー
from「パズル&ドラゴンズ」
M6:バトル-天地鳴動- ~さかさま世界
from「パズドラZ」
M7:空色デイズ
from「天元突破グレンラガン」
M8:ウィーアー!
from「ワンピース」
■3部
M1:下水道
From「ロマンシング サ・ガ」
M2:邪聖の旋律
From「ロマンシング サガ -ミンストレルソング-」
M3:七英雄バトル
From「ロマンシング サ・ガ2」
M4:あなたをまた戦いに誘うとしても
From「ドラゴンフォースII 神去りし大地に」
M5:創聖のアクエリオン
From「創聖のアクエリオン」
M6:残酷な天使のテーゼ
From「新世紀エヴァンゲリオン」
M7:ゲキテイ!
From「サクラ大戦」
M8:オアシス
From「中川翔子 TOKYO SHOKO LAND 2014 テーマソング」
M9:ウィーアー!
From「ワンピース」